どくだみ茶…鍼治療の後、とても体に優しい、美味しいお茶です
目次
兪楽でお出ししているどくだみ健康茶について
どくだみ健康茶
今回は兪楽で施術後にお出ししているお茶の中身についてのお話。
兪楽では横浜店、開成店ともに施術終わりに通年で温かいどくだみ健康茶を飲んでいただいています。このお茶、どくだみの他に「はぶ茶」、「大豆」、「ウーロン茶」、「浜茶」、「はと麦」など入った6種類のお茶をブレンドしたもの。香ばしさと仄かな苦み、すっきりとした後味という飲みやすさから一瞬コーヒーと感じる程で評判は上々です。中には「どくだみ茶ってこんなに美味しいの!?」と驚かれ、買っていかれる方もいるくらい。
…ふむ、確かにどくだみって美味しい、美味しくないと味を語る前に匂いの強烈さ?名前のインパクトのせい?ジメジメした日陰に生えているから?どくだみ=雑草イメージが先行して好んで口にしようとは思わない。どくだみの魅力ってあまり知らないかも…。
どくだみって何がすごいんだろう?
どくだみの原産国は東アジアや東南アジアと言われており、日本では北海道から沖縄まで広く自生しています。その存在は古く平安時代の本草書「本草和名」の中で「之布岐(しぶき)」という名前の薬草として登場し、江戸時代に貝原益軒が編纂した本草書「大和本草」でどくだみは十薬(じゅうやく)として紹介されています。ちなみ十薬というのは馬がかかる10の病に効くという言い伝えから名付けられたらしいですが、文献は見つかっていないようです。色々な効果がある万能薬から、言い伝えが広まったのかもしれませんね。
どくだみという名前の由来は3つの説があって、1つは強い臭気から毒が溜まっているかのような意味合いで「毒溜め」から来た説。2つ目は毒消し草として使われてきたことから「毒矯め(抑える、治すという意味)」、3つ目は「毒痛み」。毒にも痛みにも効くことから名づけられて転訛したと言われています。またゲンノショウコ、センブリと一緒に「日本の三大民間薬」の一つに数えられています。
毒消し…日本の三大民間薬の1つ…なにやらすごそうですね。一体どくだみにはどんな力を秘めているのでしょうか?
実はどくだみは生と乾燥で効能が異なります。
生のどくだみは花や葉を化粧水として加工することで抗菌、抗炎症作用から美白やにきびへの効果が期待できます。またどくだみに含まれているフラボノイドの成分は抗酸化作用を持っている為、アンチエイジングにも期待できます。しかし生の葉にはデカノイルアセトアルデヒドという精油成分が含まれて、これがどくだみ独特の匂いの元となっています。ただ、この成分には強い殺菌作用があるので食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌や水虫の原因となる白癬菌を殺菌する働きがあると言われています。デカノイルアセトアルデヒドは乾燥すると消失するため、独特の匂いもなくなりますが殺菌の効果も無くなります。
乾燥すると効能って全くなくなるの?
全然、そんなことはありません!乾燥したどくだみは「十薬」と呼ばれる生薬として扱われています。煎じて飲むと利尿作用、動脈硬化の予防、解熱や解毒などの効果があると言われています。乾燥どくだみには「クエルシトリン」や「イソクエルシトリン」が多く含まれています。これらには利尿作用、便通を良くする作用があり、他に「クエルシトリン」には血管を丈夫にする作用、「イソクエルシトリン」には血圧を調整する作用がある為、高血圧の予防やむくみ、のぼせの改善が期待できます。
どうでしょう?どくだみのことを少し分かっていただけたでしょうか?
兪楽では鍼灸施術でお身体の悩みと向き合い施術を、施術の後にどくだみ茶をお出しして、おります。ほっとひと息をついて「日常の嫌だな」という思いも少しデトックスしていただければ。