すべての不定愁訴は副腎疲労が原因!?原因不明の倦怠感、やる気のなさ…副腎が疲れてるのかも
「疲れない老けない体をつくる3つの習慣/本間龍介、堀田修、松谷英子」(ダイレクト出版株式会社)
目次
すべての不定愁訴は副腎疲労が原因!?
平沼に自宅を移して約1年が経過しました。治療院と自宅が近接していることで通勤の負担はほぼ0になりましたが、最近還暦を超えることの重みをひしひしと感じる毎日。「疲れるし老ける体」と闘いながら、まとまらない思考にイライラしているようなところがあります。
このところ患者さんの主訴で気になるのが、「不定愁訴」。つまり原因がわからなくて、病名がつかないんです。
原因不明の倦怠感に悩まされているうちに、ある朝急に全く動けなくなる…。「やる気がない」「気合いが足りない」などと周りから揶揄され、ついにはメンタル不全だといわれて精神内科に。最近原因がわからないと「ストレス」だといわれてメンタルの烙印を押されることが多くなりました。
この本が示唆しているのは「アドレナルファティーグ」(副腎疲労)の可能性です。副腎とは耳慣れないかもしれませんが、腎臓の上に乗ったクルミ大の小さな臓器で、体内の炎症を収めるホルモンを出すのがその役割。コルチゾールというホルモンを産生してヒスタミンというアレルギーの原因物質を消去したり、アドレナリンによって交感神経を亢進、緊急反応を惹起するのも副腎のパワーです。でも知らずに使いすぎで疲労すると効きが悪くなる。
PCの発達などによって、私たちが処理しなければならない情報量は圧倒的に増えていますよね。最近ではAIだなんて言ってますが、私たちの情報処理能力を超えた環境下で仕事したり評価されたりしているので、脳の疲労度も相当ですが、ストレスや炎症を扱う副腎もやっぱり相当疲れているんですよね。このままだと「ゆでガエル」になって死んでしまう…。
この本の中で本間医師は「自宅でできる副腎のセルフケア」として次の3つを提唱しています。
〇朝コップ1杯の塩水を飲む
〇ビタミンB群を意識的に取る
〇タンパク質と野菜、果物をたくさん取る
日本ではあまり耳にしませんが、アメリカでは「アドレナルファティーグ」はかなり浸透していて、TVドラマのセリフにも登場するんだとか。「CSI:科学捜査班」で日本だったら「おまえ疲れているな」とかいいそうなところで「おまえアドレナルファティーグだな」っていう場面があるんだそうです。
さて、「この副腎疲労に鍼は効くのか…?」と聞かれそうですよね。答えは「YES」。だって鍼灸がもっとも有効な分野ですよね。血行不良、自己免疫力向上、自律神経の乱れ…聞き慣れた単語ばかりがならんでいるという印象です。「副腎疲労」かもって思ったら、すぐ兪楽に電話ですね。